自民党幹事長室の30年

自民党幹事長室の30年 (中公文庫)

自民党幹事長室の30年 (中公文庫)

自民党幹事長室に30年間勤務した著者が、歴代幹事長の裏の顔や、政治闘争の裏話を記録した本。


多分に著者の各人に対する好悪が文章を支配していて、特に小●と●山に対するこき下ろし方は半端じゃなく、相当腹に据えかねるモノがあったんだろうと推測する。まぁ、それこそがこの本を書こうと思った動機なんだろうけど。
自社連立与党誕生の際、自民党をひたすら壊そうと暗躍する「壊体屋」●沢が見事に敗北するという勧善懲悪なストーリーは面白かった。政治家たちの汗の匂いまで伝わってきそうな臨場感と、してやったりな著者の興奮ぶりがなんとも人間くさい。


著者があとがきで、最近の政治家はスマートで清潔感のある人間が多いが、人情味が少ないと書いている。確かに私が物心ついた頃に活躍していた政治家は、アクが強いけど面白い人物が多かったなぁと回想するあたり、私もすでに旧世代の人間なんだろうか。orz